入試世界史研究会

世界史を得点源にしましょう!!

パッと簡潔にoverview!【京大世界史 2022】

2022年の京大世界史の講評を行いましょう。著作権の関係から問題文全体の掲載はやめておきます。

 

第1問

マラッカ王国の歴史が出題されました。今年は東南アジアの出題が関西近辺の大学では目立ちました。「目から鱗の世界史 -実践編-」の論述問題[18]で東南アジアの勉強はがっつりやってもらっていたので、この参考書を解いたうえで東南アジアの復習もちゃんとやっていたら十分に得点できたと思います。「目から鱗の世界史 -実践編-」は論述の頻出テーマをしっかりと網羅しているので、東大や京大の受験生には強くお勧めします。

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第3問

2004年に名古屋大学が出題した問題の類題です。すなわちアテネの民主政とローマの共和政は大きく異なるものであるという点に着目した問題です。名古屋大学はずばり違いが何かを説明させましたが、京大は違いに留意しつつそれぞれの中身について説明するだけなので、今回は名古屋大学に軍配をあげたいと思います。第1問の時にも登場した「目から鱗の世界史 -実践編-」ですが、アテネの民主制とそれに対する批評や論評を600字で書かせる問題を論述の[8]で出題しています。しつこいようですが、「目から鱗の世界史」は論述対策に必須ですからぜひご利用ください。ちなみに2004年の名古屋の問題も「目から鱗の世界史」で自習用に推薦した8問のうちの1つです。

 なぜこれほどアテネ民主制について出題を予想していたのかというと、ミャンマーアフガニスタン、近年のアメリカ合衆国をはじめとして、現在世界は民主主義、民主制の危機に直面しているわけです。それを受けて、民主政の誕生を勉強しておくべきだと考えていたからです。来年の受験生は、ロシア・ウクライナ情勢から出題を考えるべきです。「目から鱗の世界史」も一部来年度用に改訂する予定なので、乞うご期待ください。

 

第2問・第4問

基礎的な答えを聞くために少しマニアックな聞き方をするのは京大らしさが存分に発揮されていると思いましたが、超悪問や超難問はなかったように思います。ただ、思ったよりも現代史からの出題が多かったので、差がつくとしたらそこかなと。